辻田 真佐憲 @reichsneet 文筆家。政治と文化・芸術の関係を調査しています。近刊『たのしいプロパガンダ』(イースト新書Q)、『ふしぎな君が代』(幻冬舎新書)。連絡先reichsneet@gmail.com
「現実」ってなんだろう。 この言葉はしばしば「理念」や「理想」と対比される。安保法制の議論でも、立憲主義を抽象的な「理念」と見る人たちが、それに対抗する役回りを割り振っていた。日本は、世界の安保環境という「現実」を直視しなくていいのか、という具合に。 今、最も深刻なグローバル危機の「現実」とい… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。
橋下徹・大阪市長が大阪府知事だった4年前、月刊誌「新潮45」の記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の新潮社(東京)側に慰謝料など1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、大阪地裁であり、増森珠美裁判長は110万円の支払いを新潮社側に命じた。記事中、橋下氏の高校時代の逸話として「うそを平気で言う」などと書かれた部分は真実とは認められないと判断した。 問題となったのは、2011年11月号の「大阪府知事は『病気』である」と題した記事で、筆者は精神科医で作家の野田正彰氏。 判決は、高校時代の橋下氏を知る教諭が「うそを平気で言う。ばれても恥じない」と述べたとする記述について、教諭の存在自体が確認できず裏付け取材の形跡もないと指摘。内容は真実と認められず、真実と信じる相当な理由もなかったと判断した。そのうえで、教諭の発言も踏まえ、橋下氏を「演技性人格障害」などと評した記事は名誉を傷つけ、新潮
冷泉彰彦氏の中国「抗日戦勝記念式典」のねじれた正当性についてメモ。 中華人民共和国、ソビエト連邦またはその後継国家であるロシアの国家体制の実態が民主主義国家と呼ぶに値しない。したがって中国「抗日戦勝記念式典」の正当性がねじれているという評価はまあその通りだと思う。しかし日本や米国は1972年以降、中華人民共和国を中国(台湾を含めて)を代表する正統な国家として承認し、その国連加盟にも賛成してきたのである。いわば建前ではあるが中華人民共和国を民主主義陣営の一翼を担った国家の後継と認めてきたのであり、中華人民共和国が「抗日戦勝記念式典」を開催することにも一定の正当性があることを認めざるを得ないだろう。 このような建前と実態の乖離について他の事例で思いあたるのが、日本の戦争責任についての首相談話、官房長官談話だ。日本政府は河野談話や村山談話、あるいは安倍談話などで反省と謝罪の意を示してきたのだがこ
前回に引き続き、『大放言』に書かれた百田尚樹氏の南京事件否定論について書く。 百田氏の南京事件否定論の根拠は、おおむね下記のとおりだ。百田尚樹氏は1937年12月の南京攻略戦前後における日本軍による非戦闘員や捕虜の殺害、強姦、略奪等の行為はなかったとの立場だ。したがって、ハーグ陸戦条約をいじくって、捕虜の殺害は合法だったとする主張は含まれていない。 蒋介石子飼いのジャーナリスト以外は、事件を報道した記者はいない 占領される直前の南京市民は20万人だった。30万人を殺せるわけがない。また日本軍の占領後1か月で南京市民は25万人に増えた 南京事件には伝聞証拠以外に証拠はない。 証拠写真の大半は捏造ないし合成であることが証明されている。 日本で南京大虐殺が問題になるまで、毛沢東も周恩来も、中国政府も南京大虐殺を問題にしていなかった。 14年間も続いた日中戦争の間で、大虐殺の話があるのは、1937
NNNドキュメントにさそわれて、あらわれた歴史修正主義者の中でも、最もトンデモないことを言っているのが下の例。 てか、南京大虐殺なんてなかったって何度言わせれば・・・ これは元中国人の石平さんも言ってるから間違いないし、殺害数を計算すると1人の日本兵が1秒で100人も殺したというスーパーマンもびっくりの離れ業をやったことになるんだから。 #NNNドキュメント— gamu(小馬座) (@ganbarugaaa) 2015, 10月 4 1人の兵士が、1秒間に100人を殺したとすると、1時間では 60秒×60分×100人=36万人となる。gamu(小馬座)氏の精神世界では、南京事件はたった1人の兵士が起こしたことだ、という反日勢力がいるらしい。ちなみに兵士の数が、200人(およそ1個中隊)だと、7200万人、2万人(およそ1個師団)だと72億人! という世界人口をこえる殺害数になってしまう。お
共同通信の配信記事を、沖縄タイムスが報じていた。 http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=136039 中国・南京の民間博物館関係者が今月下旬に県を訪れ、南京産とみられる一部礎石の返還を求めることが5日、分かった。 県によると、塔は1940年、神武天皇即位2600年を記念し、国内のほか中国や朝鮮半島、米国など約10カ国の石を集めて建造された。 この記事には明記されていないためか、あたかも植民地から石材を切りだしただけのような読解が見られる。 それどころか、あたかも中国が文化財を壊したがっているかのような反応まで散見される*1。 はてなブックマーク - 宮崎「平和の塔」 中国側が礎石返還求める 県苦慮「壊せない」 | 沖縄タイムス+プラス もちろん記事が説明不足だと解釈するコメントも多いし、id:gurgle氏のように強奪した石だと端的に指摘
『日本「南京」学会』とは、日中戦争における南京事件の「研究」をおこなっていた団体だ。会長の東中野修道氏は、『たかじんのそこまで言って委員会』で南京事件の否定論を主張して、一部の注目を集めたりもした。 しかし東中野氏は2007年から2009年にかけて名誉棄損裁判で完敗。団体自体も南京事件はプロパガンダだと結論づけて2008年に活動を停止し、2012年に解散した。関係者を2011年に朝日新聞が注釈なくとりあげたこともあったが、かつての影響力は薄れてきている。 日本「南京」学会という団体が何の注釈もなく記述されている件 - 法華狼の日記 日本「南京」学会は「学会」と称してはいるが、日本学術会議の協力団体ではなく*1、あくまで自称にすぎない。しかも名誉毀損裁判で敗訴し、ある判決文では「学問研究の成果というに値しないと言って過言ではない」とまで激しく批判された東中野修道会長がひきいている。権威がない
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