「獣」のアウトソーシング - 地を這う難破船 あんたはいつも真顔で冗談言うから、もしかしたらこれもsk-44流の冗談なのかも知れないけれど、素直に読む限りどうも買いかぶられている気がする。 この世は悪意に基づく危険に満ち溢れている。女子供はそのことを知らない。だから父親は、妻子がそれを目の当たりにせずに済むように、時に手を汚す。そうした小鹿物語を「男性ジェンダー」と呼んでおられるのならば、なるほど僕には縁遠い世界だ。しかし、縁遠いからして僕がその男性ジェンダーから自由であるかと言えば無論全くそんなことはない。 この世が悪意に基づく危険に満ち溢れているならば、当然他者は潜在的脅威であり、その潜在的脅威たる他者から家族を守るのもまた父親の役目なのだから、原理的に男性ジェンダーは共有不能ということになる。俺の家族を守るのは俺だけだ。もし例外があるとすれば、具体的な脅威が今ここに存在する場合で、そ