だから、より大くのものを手に入れることが良いこととされてきた。 企業も個人も「多角化、拡大」が素晴らしいことと称賛され、多くの人がそのような生き方を追求してきた。 でも、すでにたくさんの人が、その生き方の限界に気づき、路線変更をし始めている。 時代は21世紀。 量より質の時代になってきたのだ。 そんな時代にぴったりの良書だった。 さっそく紹介しよう。 この本のテーマをひとことで言えば、「より少なく、しかしより良く」であろう。 本の中でも頻繁に登場するこのキーワードこそが、「エッセンシャル思考」を体現するための言葉である。 やること、行く場所、目指すこと、とにかくなんでも拡大して増やしていくのではなく、余分なものをどんどん削ぎ落としていく。 しかし、たた減らすのではなく、結果として手許に残したものを、徹底的に磨く。 余計なことを削ぎ落とした分、残した大切なものを磨く時間も集中力もたっぷりある