肉のうま味が分からない?=「主食は竹」の一因か−パンダのゲノム解析・中国など 肉のうま味が分からない?=「主食は竹」の一因か−パンダのゲノム解析・中国など ジャイアントパンダの全遺伝情報(ゲノム)を昨年10月に解読した中国・北京ゲノム研究所などの国際研究チームは14日、詳しく解析した成果を英科学誌ネイチャー電子版に発表した。肉食が多いクマ科ながら、主に竹を食べるのは、肉のうま味を感じる機能を失っている可能性が浮上。草食の牛や馬と同様に、腸内の微生物群の助けを借りて竹の食物繊維を消化しているとみられることが分かった。 ジャイアントパンダは、野生では中国の四川省などの山だけに生息し、2006年に発表されたふんに含まれる遺伝情報の調査結果では、2500〜3000頭しか残っていない。ゲノム解析では、遺伝的な多様性が、勢力の回復が不可能なほど低下してはいないことも分かり、絶滅を防ぐ努力が期待される