スティグリッツ提案弁護: スティグリッツ氏の提案は間違ってはいない━白川、滝田両氏の批判に反論する━ (『月刊日本』平成15年7月号、丹羽論文) 正統派そのもの、ス氏提案 いま、わが国の経済に関心のある人たちのあいだでは、かなり広く知られて話題のまととなっていることであるが、日本経済新聞社および日本経済研究センター共済で本年〔平成15年〕4月14日に東京で開かれたシンポジュウムでは、有名なノーベル経済学賞受賞学者であるスティグリッツ氏(コロンビア大学教授)が招かれて基調講演を行なった。そこで、日本は政府の財政財源の調達のために、「政府紙幣」の発行に踏み切るべきだとする注目すべき提言が、同氏によってなされたのである(『日本経済新聞』平成15年4月15 日付および4月30日付による)。 実は、このような「政府紙幣」発行によって得られる造幣益を景気振興のための財政政策の財源にするべきだという意見