2010年代の東京において、スカートの澤部渡ほど〈職人〉の名に相応しいポップス・メイカーはいるだろうか。2010年の初作『エス・オー・エス』を皮切りにハイペースに音源を発表。ムーンライダーズやカーネーション、yes, mama ok?などの系譜に連なる、一聴で心色めき立つキャッチーなソングライティングと、一筋縄ではいかない捻じれの効いたサウンドメイクを併せ持つ珠玉のポップソングを世に送り出してきた。その楽曲は、ポップ好事家にとどまらず、ミツメやトリプルファイヤーといった同世代のバンドから、オノマトペ大臣や共作経験もあるokadadaといったインターネット周辺のアーティスト、さらに自主制作漫画誌「ジオラマ」を中心とした新進気鋭の漫画家たちまで、さまざまなシーンの聴き手を魅了している。 そんなスカートが、3作目のフル・アルバム『CALL』をKAKUBARHYTHMからリリース。佐久間裕太、佐藤