現在は政治的な意味合いが深いフェイクニュースが世界を騒がせているが、昔から嘘やねつ造が真実として広まってしまうケースは存在する。 そして時に、歴史的発見や新たなる知見が得られた場合、専門家ですら騙されることがある。大抵のねつ造ならすぐに見破られてしまうのだが、そんな彼らの眼力を持ってすらも見抜けず、何十年も世界を騙し続けてきた歴史に残るねつ造のいくつかを見ていくことにしよう。 1.100年信じられ続けたイギリスの歴史を記した写本 この画像を大きなサイズで見るarticle source:theguardian 1747年、英語教師のチャールズ・バートラムは有名な古物蒐集家ウィリアム・ステュークリーに手紙を出し、「ウェストミンスター公爵によるローマ帝国時代占領下のイギリスの歴史を記した興味深い写本」を友人の家で見たと連絡した。 ステュークリーはその写しを求め、感嘆した。写本の著者はいくつかの