■新たな談話の発表も考慮せよ 慰安婦の強制連行を認めた平成5年の河野洋平官房長官談話の根拠とされた韓国人元慰安婦16人の聞き取り調査結果の詳細が明らかになった。予想されたことではあるが、元慰安婦の名前や出身地、生年すら不明確で、ずさん極まる調査だった。いわれなき対日非難と曲解を招いた河野談話の根拠が大本から覆ったといえる。 政府や国会は早急に検証作業に着手し、特に国会は、河野氏や談話作成に関与した当時の内閣外政審議室長、谷野作太郎氏らを招致し、経緯を問いただすべきだ。 自民党の宮沢喜一政権末期に出された談話であり、同党には率先して究明してもらいたい。 ≪唯一のよりどころ崩壊≫ 河野氏らとともに、談話作成にかかわった石原信雄元官房副長官は本紙に「談話の大前提である証言内容がずさんで、真実性、信憑(しんぴょう)性を疑わせるとなると大変な問題だ」と話している。衆院議長も務めた河野氏は政治家として