フルトヴェングラー、カラヤン、アバドといった、その時代ごとに世界を代表する指揮者を音楽監督として招いてきたドイツの名門オーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(BPO)は、現在の音楽監督であるサイモン・ラトルが、2018年をもって退任し、ロンドン交響楽団の指揮者に転出することが決まっています。 そこで、楽団員による選挙で次期音楽監督を決めるはずだったのですが、5月11日の投票では1人に絞ることができませんでした。楽団からは、1年以内には決定できるだろうという見通しとともに、「今回は決定できず」という発表がされましたが、世界中のクラシック音楽ファンの間では、あらためてこの「次期監督人事」が話題に上ることとなりました。 世界中にオーケストラは数あるわけですが、どうしてこのBPOの指揮者の人事が特に話題になるのかというと、この楽団が世界の頂点にある、つまり世界中から優秀な独奏者を集めてき