2013-08-09 政府の負債という「幽霊」を恐れる愚 財政・国債 6月末の国の借金(国債及び借入金並びに政府保証債務現在高)が1000兆円を超えたことがニュースになっています。財政再建のために消費税率引き上げを断行せよ、という声は海外からも届いています。 コラム:消費増税待ったなし、商品券支給が「鎮痛剤」に(ロイター) しかし、現代の通貨制度の下では、政府負債の削減を政策目標の上位に置くことは無意味であるだけでなく危険です。詳しくは8月下旬から掲載予定ですが、その前に要点を二つ指摘しておきます。 7/23【日銀理論は地動説、世界標準理論は天動説】や【金融政策の基礎解説】シリーズで解説していますが、現代の通貨制度では、預金は銀行の貸出や有価証券買い入れによって生まれ、現金は中央銀行の貸出や有価証券買い入れによって生まれます。つまり、マネーは誰かの負債ということです。経済全体にとって重要な