社長になったということ。 今より長い間働いてきた親父の会社では、専務と言われていた。 超零細だったから、社長も専務もクソもない。 全員が現場に出て、従業員と一緒に働いていた。 なもんだから、従業員との関係性がどうしても深くなってしまい、 厳しいことを段々と言えなくなってしまうのだ。 今は違う。 零細ではあるが、社員パート合わせて25名の会社だ。 一部の人と仲良くすることも出来ないし、したいとも思わない。 そうやって行くと、自然と厳しいことが言えるようになり、 会社の体制も、引き締まっていく。 最初は、社長と呼ばれるのが何だかくすぐったくて、嫌だった。 まだ30代だし。 社員は全員年上。パート、従業員の中に年下が数名いる程度なので 最初はやりにくかった。 でも俺が思っている以上に「社長」という肩書は 強烈らしく、席に付けば黙ってお茶は出てくるし、飲みに行けば上座に座らされる。 事務の女の子な