ノバク・ジョコビッチのビザ取り消しに関する問題は、大会開幕の前日を迎えてなお、法廷闘争の泥沼状態に陥っている。同大会で9度の優勝を誇る世界1位は、この最終法廷で勝てなければ、今後3年間、オーストラリアに入国ができない可能性が高い。 この一連の出来事を、法廷に提出された資料や、『The Age』などの地元紙が公開した政府とテニスオーストラリア(オーストラリアのテニス協会)間の手紙をもとに振り返ると、次のようになる。 ジョコビッチへのビザ(査証)が発行されたのは、2021年11月18日。ただ、この時点でのビザ発行申請書類に、オーストラリアへの渡航条件とされる“ワクチン接種証明”は含まれていなかった。ビザの種類は“Temporary Activity(一時活動ビザ)“であり、これは必ずしも、入国を保証するものではない。 ジョコビッチはかねてより、ワクチンに対し懐疑的な見解を示してきたが、自身がワ