4月4 光ではじけるポップコーン結晶 さて先日はエイプリルフールの日に、6価炭素化合物の単離に成功という話を書きました。実は6配位炭素化合物は実際にも作られていて、という話を書こうと思っていたのですが(論文)、とっくにケムステさんでも記事になってましたね。まあいろいろ切れ味の悪いネタで申し訳ありませんでした。 中央が6配位炭素。実際の分子は、もっとひしゃげた形をとる。 さてこちらは本当の話。紫外線を当てるとポップコーンのように跳ね上がり、砕け散る結晶が作られたという話です(論文こちら)。百聞は一見に如かず、動画を見ていただくのが一番早いでしょう。 ご覧の通り、薄紫色の結晶がはじけ飛んでいます。この手品の種になったのは、下図のような4-スチリルピリジン型の配位子です。 これを亜鉛との錯体にし、結晶化させたところ、下図のように4-スチリルピリジンが上下にぴったりと、互い違いに重なり合う配置をと