性教育をアップグレードしよう!――自分自身のからだを守り、人生を選択できる力を育むために 染矢明日香 NPO法人ピルコン理事長 社会 #性教育 「ほとんど覚えていない」 「女子と男子が分かれ、女子のみ月経の手当を教えられる」 「教科書の生物学的な内容をさらっと学ぶ程度」 「家庭では性の話題はタブー」 若者たちからは、そんな声を聞くことが多い。 そして、実は保護者向けの性教育講演でも、性教育についての記憶を聞くと、同じような答えがほとんどだ。ここ数十年の間に、日本の性教育は大きな進化を遂げていない。 筆者は中高生を主な対象として、大学生や若手社会人が身近な立場から性教育講演を行うNPO法人ピルコン(以下、ピルコン)を運営している。 2016年、講演依頼を受けた高校の対象生徒約4000名に性の知識を問うアンケートをしたところ、「膣外射精は有効な避妊法である」(答え:×)、「月経中や安全日の性交