トランプ大統領就任後、初となる米中首脳会談を受けて、両国の関係に変化は出てくるのか。そして日本への影響はあるのだろうか。 米中では安全保障と貿易が懸案だ。ただ、今は安全保障のほうがより重要だろう。 南シナ海問題、韓国への高高度防衛ミサイル(THAAD)配備など、米中間には問題が山積しているが、米政権内では北朝鮮の核・ミサイル開発への脅威が急速に高まっている。米国のヘイリー国連大使は会談前に「首脳会談の目標は、中国が北朝鮮に対して行動する(圧力をかける)と確認することだ」と明言していた。 当然、北朝鮮もそれを意識しているので、5日にミサイルを発射した。明らかな挑発行為だ。もっとも、これは米中にとっては意外とよかったのかもしれない。 まず中国にとって直接的に関係の深い南シナ海問題や韓国へのTHAAD配備を一時的に棚上げするチャンスとなった。米中で北朝鮮に圧力をかけることを当面優先する、としてお