(前回から読む) 中国とスクラムを組んで朝鮮半島を統一すると宣言した朴槿恵(パク・クンヘ)大統領。保守系メディアは必死で引き止める。だが、大統領に動じる風はない。その真意はどこにあるのだろうか。 米国と決別するのか 前回は朴槿恵大統領が「中国と協力し統一を目指す」と宣言。韓国の保守派が大慌て、という話で終わりました。 鈴置:大統領の発言は9月4日の、中国からの帰りの機中の出来事でした。翌日の9月5日から保守メディアが一斉に大統領に翻意を促しました。 「中国頼みの統一は米国との決別を意味する」「米韓同盟を失い中立化したら、自由と民主主義を維持できない」などと、大統領に真っ向から反対したのです。 9月5日、東亜日報はいち早く、そんな趣旨の社説を載せました。同紙はもともと軍事パレード――抗日戦勝70周年記念式典の目玉行事です――に大統領が参観することに反対していました(「統一は中国とスクラム組ん
