ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/koizumi (8)

  • 北方領土問題でロシアが課した「新たなルール」 日本の対応は

    <経済協力をしても北方領土を返すとは限らない、というロシア側の新たなロジック> 異例のブリーフィング 2017年6月15日、在日ロシア大使館と同武官室は、日メディアなどを招いて異例のブリーフィングを行った。 「異例」というのは、ロシア大使館武官室がこのような会合を開催することが極めて珍しいためである。 武官室に勤務するロシア武官たちはロシア軍の情報機関である参謀部総局(GU。従来は参謀部情報総局=GRUと呼ばれていた)に所属する諜報要員であるとみられており、基的にはメディアの前には姿を現さない。 これまでにも武官が日のメディアに登場したのは、東日大震災直後にロシア空軍機が日周辺を飛行したことに対して釈明を行ったケースなど、かなりの重要事態に限られていた。 これに対して今回のブリーフィングではカメラを招き入れており、日側に対して重要なメッセージを発しようとしたと考えられる。

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    Baatarism 2017/06/19
  • サンクトペテルブルグ爆発 「容疑者」像とプーチン政権の出方

    <プーチンの出身地を狙ったかのような地下鉄爆破テロ。来年の大統領選を控え、プーチンは北カフカスでの掃討戦強化やシリアでの大規模空爆でテロに屈しない強い政権をアピールしようとする可能性が高い> 4月3日、ロシア第二の都市サンクトペテルブルグを走る地下鉄内で爆発が発生し、これまでに判明している限りで10人が死亡した。負傷者も50人ほどに及ぶと伝えられる。 爆発が発生したのは走行中の地下鉄車内である。ロシアメディアの報道によるとTNT火薬500グラム相当の爆発物が爆発し、殺傷力を高めるための金属球が飛散したという。 さらに市内の別の駅では消火器に偽装した爆発物(やはり金属球が詰められていた)が発見されており、テロ事件である可能性が極めて高い。 当時、サンクトペテルブルグには毎年恒例の記者会見に臨むため、プーチン大統領が滞在しており、これにタイミングを合わせたものと考えられる。 考えられる「容疑者

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    Baatarism 2017/04/05
  • 第2回日露防衛・外交トップ会談(2プラス2)──すれ違う思惑と今後の展望

    ロシアの外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)で(3月20日) 左からロシアのショイグ国防相、ラブロフ外相、日の岸田外相、稲田防衛相 David Mareuil-REUTERS <対中牽制の観点からも日露協力を図りたい日と、中国と敵対することを望まずアメリカの同盟国を信じることもないロシアとの隔たりは大きい。踏み込んだ信頼醸成措置が必要だ> 4年ぶりの2+2 3月20日、日露外務・防衛担当閣僚協議(2+2)が東京で開催された。 日露は2013年11月に初の2+2を東京で開催したが(「日露防衛・外交トップ会談(2プラス2) その意義と注目点」)、翌2014年にはウクライナ危機が勃発したことで第2回は開催できずにいた。 現場レベルでも海上自衛隊ロシア太平洋艦隊はほぼ毎年、合同で海上捜索救難訓練(SAREX)を実施してきたものの、これも2014年を最後に実施されてこなかった。 しかし、

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    Baatarism 2017/03/25
  • 「祖国防衛者の日」を迎えたロシアと情報作戦、歴史戦、サイバー戦

    2月23日は、ロシアなど旧ソ連圏の「祖国防衛者の日」に当たる。 もともとは1922年に赤軍の創立記念日として定められたものだが、現在でも従軍経験者や軍人、そして潜在的な「祖国防衛者」である男性一般を讃える祝日としてロシア国民に広く祝われている(2002年から休日となった)。 筆者も「祖国防衛者の日」前日に帰宅してみると、ロシア出身のが次のように物騒な手遊び歌(その名も「祖国の防衛者」という)を娘に教えているところだった。 「祖国の防衛者」と題されたロシアの手遊び(筆者撮影) 日社会の特異性を差し引いても、「軍事」や「軍隊」と一般社会との距離がおそろしく近いところがロシアのひとつの特徴であろう。 明らかにされた「情報作戦部隊」の存在 「祖国防衛者の日」に合わせて、ロシア連邦議会は22日に「政府の時間」(公聴会)を開催した。答弁に立ったのは、セルゲイ・ショイグ国防相である。 この中でショイ

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    Baatarism 2017/02/25
  • ロシアの「師団配備」で北方領土のロシア軍は増強されるのか

    ロシア軍のクリル諸島への「師団配備」が日で関心を呼んでいるが、ロシアの思惑は北方領土の防衛より、海軍によるオホーツク海の防衛強化にある> 「クリル諸島」への師団配備を公表 ロシア軍が新たに1個師団を「クリル諸島」に年内に配備するというニュースが大きな注目を集めている。 2月22日にロシア議会の公聴会に臨んだショイグ国防相が明らかにしたものだが、クリル諸島といえば千島列島と北方領土を含むロシア側の名称であるため、これを「北方領土への」新師団配備と解釈する報道も多いようだ。 また、日政府も「北方四島でロシア軍の軍備を強化するものであるならば」との条件付きでロシア側に遺憾の意を表明したことを明らかにした。 ただし、冒頭で述べたように、ロシア側が発表したのは(北方領土を範囲の一部に含む)「クリル諸島」への師団配備であり、我が国の北方領土に新たな部隊配備を行うと明言したわけではない。 ロシア

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    Baatarism 2017/02/24
  • ロシアが北方領土に最新鋭ミサイルを配備 領土交渉への影響は

    <来月半ばに日ロ首脳会談を控えた今、択捉島と国後島に最新鋭の地対艦ミサイルを配備したロシアの狙いを読み解く> 11月22日、ロシア太平洋艦隊の機関紙『ヴォエバヤ・ヴァーフタ(戦闘当直)』は、千島列島の択捉島で最新鋭の地対艦ミサイル「バスチョン」が実戦配備に就いており、国後島にも同じく新型の地対艦ミサイル「バール」が移送されてきたと明らかにした。 国後及び択捉といえば、現在の日露関係において焦点となっている北方領土の一部であり、しかもプーチン大統領の訪問を前にして、領土交渉の今後が大きく期待されてもいる。こうした中で北方領土に配備されたこれらのミサイルはどのようなものなのか、従来と比べてどの程度の変化となるのか、そしてロシア側の狙いは何であるのか。稿ではこれらの点について考えてみたい。 【参考記事】プーチンの思うつぼ? 北方領土「最終決着」の落とし穴 「城塞」と「舞踏会」 まずは配備された

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    Baatarism 2016/11/29
  • ロシアの新たな武力機関「国家親衛軍」はプーチンの親衛隊?

    4月5日、ロシアのプーチン大統領は、同国の武力機関の再編に関する大統領令に署名した。この大統領令により、内務省系の治安部隊を再編した新たな機関「国家親衛軍」が設立されることとなった。 このニュースは、西側諸国でもかなりセンセーショナルに報じられているようだ。「国家親衛軍」という言葉がナチス・ドイツの親衛隊を想起させるためか、ロシア国内で大弾圧が始まるかのようなおどろおどろしい見出しも見受けられたが、稿ではもう少し距離を置いてこの組織の理解を試みたい。ちなみに「国家親衛軍」という語はロシア語のヴォイスカ・ナツィオナーリノイ・グヴァルディイ(=National Guard Force)に暫定的に訳語を振ったものであり、たとえば「国家警備軍」などと訳すこともできるごく中立的な名称であることは断っておきたい(ちなみに親衛隊と訳しうる組織はウクライナやカザフスタンにもあるし、軍では伝統ある部隊に「

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    Baatarism 2016/04/14
  • セルビアに急接近するロシア──バルカン半島をめぐる西側との綱引き

    ロシアが旧ユーゴスラビアのセルビアに急接近している。 もともとロシアはセルビアとの関係が深く、1999年にNATOがセルビアを空爆した際も、最後まで空爆回避のために説得工作を展開した。だが、結局のところロシアはユーゴスラビア紛争に大きな影響力を発揮することはできず、2004年には旧ユーゴスラビアのスロベニアが、2009年にはクロアチアがNATOに加盟してしまった。 ロシアの代表的な国際政治学者であるドミトリー・トレーニンは、ユーゴスラビア紛争後、「ロシアはバルカン半島を「西側の影響圏」として明け渡した」のだと評している。 だが、ロシアはここへ来て、バルカン半島への関与を再び強め始めた。その焦点なっているのが、セルビアだ。 特に軍事分野での協力強化が進んでおり、昨年には初めてロシア、ベラルーシ、セルビアの三カ国合同軍事演習「スラブの絆」が実施された。 ロゴジン副首相のセルビア訪問 さらに今年

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    Baatarism 2016/02/21
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