東芝が9日に発表した2017年9月中間決算(米国会計基準)は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期の約2・5倍の2317億円だった。中間決算では28年ぶりに過去最高を更新。9割弱にあたる2050億円を稼いだのは、売却が決まっている半導体子会社「東芝メモリ」だった。 売上高は前年同期比5・1%増の2兆3862億円だった。東芝メモリの売却に伴う税負担の一部を先行計上し、純損益は497億円の赤字。株主資本はマイナス6197億円の「債務超過」で、6月末時点のマイナス5042億円から悪化した。 18年3月期通期の業績見通しは、売上高は前年比2・0%増の4兆9700億円、営業利益は58・8%増の4300億円だが、純損益は1100億円の赤字。予定通り来年3月末までに東芝メモリを2兆円で売却できれば、売却益によって純損益は黒字に転じ、債務超過も解消されるとしている。