任期満了に伴う京都府福知山市長選挙は6月2日に告示され、現職と新人2人の三つどもえの争いになるとみられる。人口減少による生活環境の変化、コロナ禍後の地域活性化、農林業や経済の振興、老朽化したインフラの整備など、福知山市が抱える課題が山積する中、まちづくりのリーダーに誰を選ぶのか。人口減少▽公共交通▽観光振興の3課題を追った。 「バスが無くなったら、病院には、よう行かん」-。福知山市北端の北陵地域と市街地を結ぶ路線バス・丹海バスの福知山線が廃止されることが発表され、地域で暮らす80代の女性は肩を落とす。 福知山線は平日の朝、昼、夕の往復6便運行。しかし今年2月、運行会社が6月から昼の2便を減便して往復4便にし、来年3月末をもって路線を廃止する方針を公表した。 女性は、3カ月に一度、市立福知山市民病院へ行くために丹海バスを利用。朝の便で病院へ通い、診察が終われば周囲を歩き、昼の便で帰宅する。