住宅の壁に使われているローマ時代のれんがを指し示すポジャレバツ博物館の考古学者。セルビア中部スタリコストラッツで(2021年12月3日撮影)。(c)Andrej ISAKOVIC / AFP 【1月8日 AFP】第1次世界大戦(World War I)後の荒廃したセルビアで、ベリカ・イバノビッチ(Verica Ivanovic)さん(82)の祖父は入手できた資材を手当たり次第に使って家を建てた。当人は知らなかったが、そうした中にはローマ帝国時代のれんがも含まれていた。 中部スタリコストラッツ(Stari Kostolac)村にある家には、今でもイバノビッチさん一家が住んでいる。この付近には、かつてローマ人の居住地で、軍事拠点でもあったビミナツィウム(Viminacium)があった。 自宅用のれんがとして集められたものが強大な帝国の遺物であることを一家が知ったのは、ずいぶんたってからのことだ