JR西日本は、芸備線の備中神代~備後庄原間について、存廃を含めた路線のあり方について、沿線自治体との話し合いを開始できるよう国に要請しました。同区間の存廃問題が、新たな局面を迎えそうです。 輸送密度ふた桁 芸備線の備中神代~備後庄原間は、同線のなかで最も輸送密度が低い区間です。2021年度の輸送密度は、備中神代~東城間が80、東城~備後落合間が13、備後落合~備後庄原間が66となっていて、いずれもふた桁にとどまります。 この区間の利用促進について自治体とJRが話し合うのが、「芸備線 庄原市・新見市エリアの利用促進等に関する検討会議」です。 5月に開かれた第4回会議で、JR西日本は「特定の前提を置かずに、将来の地域公共交通の姿についても速やかに議論を開始したい」旨の申し入れを行いました。この意味するところは、鉄道維持を前提とした議論ではなく、廃止も選択肢に含めた議論をしたいということです。