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ブックマーク / realsound.jp (14)

  • 日本と中国で根本から違う「ゲーム作り」の考え方  『原神』『崩壊』で約5400億円の売上を叩き出したmiHoYoの快進撃から読み解く

    アプリのセールスランキングに名前が載っているのだから、比較対象は同じくそこに名を連ねている作品であるべきなのだが、稿ではそれを基準に考えることに対して提言を試みたい。ひとくちに「スマホゲー」と言っても、そこにある体験は千差万別である。したがって、そこに当てはめて考えることによって解像度が下がる作品もあるはずだ。 筆者は『原神』や『崩壊』シリーズがそれに当たると考えている。中国出身の友人(日ゲーム会社に務めているアラサー世代)いわく、「日中国におけるゲーム作りは根から考え方が違う」という。多くの場合、日ゲームメイカーは「スマホゲーム」として制作する場合、明確にスマホ用として開発する。一方、中国ゲームデザインは、先にゲームの体験や内容から考えるという。そこにコンシューマかスマホかといった区別はなく、それゆえにマルチプラットフォームであることが求められるのだと。これについては『

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    Bioegg 2023/06/23
  • 『輪るピングドラム』は新たな宗教哲学か 劇場版に追加された不気味な予言シーンも

    TVアニメ『輪るピングドラム』の放送から、およそ10年の時を経て、新作パートを加えた総集編として新たに構築された、『劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM』前後編。後編となる『劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編]僕は君を愛してる』の公開日、2022年7月22日の2週間前にあたる7月8日には、日で元総理大臣が演説中に銃撃されるという重大事件が起こった。 逮捕された容疑者は、「自分の母親が宗教団体の信者で、元総理が団体と親しいと知って狙った」と供述。母親の宗教団体への多額の献金によって家庭が崩壊したことが、犯行へと繋がる動機となったことが分かっている。そこから背景についての報道は加熱し、政治と宗教との長年にわたる癒着や、「宗教2世」といわれる、親がカルト的な信仰を持っている子どもたちの境遇など、これまで大々的に報じられることのなかっ

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    Bioegg 2022/08/20
  • 『パリピ孔明』のラップバトルはすごかった “本物”だった置鮎龍太郎、千葉翔也、木村昴

    2015年から2020年にかけて放送された『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)の影響なのか、フリースタイルラップに寛容な雰囲気が世に醸成されたように感じる。実際、現実世界だけでなく、アニメの世界でも登場人物がフリースタイルラップを披露するシーンも珍しくない。今回はバイブスがブチ上がったアニメ『パリピ孔明』、『ゾンビランドサガ』でのフリースタイルラップを振り返りたい。 『パリピ孔明』のフリースタイルラップは圧巻だった。第5話では、MCバトル選手権DRM3年連続優勝を果たすも、周囲からの期待やヘイトに押しつぶされ、ラップとは距離を置く生活を送る天才ラッパー・KABE太人(CV:千葉翔也)が登場。 そんなKABE太人に不満を持つカリスマラッパー・赤兎馬カンフー(CV:木村昴)は、街中でKABE太人を見つけるなり、フリースタイルラップを仕掛ける。 「抜いてねえ剣は錆びついて使えなくなんだよ

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    Bioegg 2022/05/21
  • アバターも、メタバースも、回答はプレイヤーたちが提示する

    2月10日の夜、私はある劇場へ足を運んだ。アバター劇場『テアトロ・ガットネーロ』だ。「VRChat」向けアバターの宣伝イベントかつ、宣伝対象となるアバターを用いたデモンストレーションや演劇を観覧できる、劇場型イベントだ。モーションアクターチーム「カソウ舞踏団」によって動かされるアバターは、一切の声を発さず、しかし身体の動きだけで「どのような存在か」を示し、ほとんどの観客が息を殺して舞台を見ていた。デジタル製品として流通するアバターに物語が吹き込まれる光景に、私も鮮烈な衝撃をおぼえた。 劇中では、「アバターとはなにか」という問いが投げかけられた。その問いに対する解は、おそらくいくつもあるだろう。自分の現し身か? 自分の理想像か? 自分とは全く異なる虚構の存在か? 流行りの服のように着替える存在か? 『テアトロ・ガットネーロ』では、それを言葉ではなく、舞台という形で示していた。 2月8日に活動

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    Bioegg 2022/02/15
  • 三浦建太郎はガッツが剣を振るうように漫画を描いていたーー『ベルセルク』第41巻に寄せて

    2021年12月24日。三浦建太郎の漫画『ベルセルク』(白泉社)の第41巻が刊行された。 ヤングアニマルで不定期連載されていた『ベルセルク』は巨大な剣で使徒と呼ばれる怪物と戦う「黒い剣士」ガッツの活躍を描いた物語だ。 日を代表するダークファンタジーの金字塔として『ベルセルク』は、国内外の読者から熱狂的な支持を受けていた。しかし、昨年の5月6日に三浦建太郎は急逝大動脈解離で死去。41巻の最後に収録された「朝霧の涙」が作者のペンの入った最後の原稿となってしまった。ヤングアニマル編集部によるあとがき「ファンの皆様へ」によると、今後については「今は未定」だという。 細かく描き込まれた作画ゆえに執筆速度は遅く、数年に一度しか新刊が出ないこともあったが、物語は着実に前へと進んでいた。この41巻では、ヒロインのキャスカをめぐる物語は大きな節目を向かえ、いよいよクライマックスへと向かう気配が漂っていた。

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    Bioegg 2022/01/08
  • グラビアライターが選ぶ、2021年注目の写真集5冊 人生に共感と豊かさを与えてくれる名作がズラリ

    個人的に、タレント写真集には、その人の運命を担う力があると感じている。なぜならそれは、”その人の写真”だけで100ページ以上を構成し、”その人の”として何十年、もしかしたら何百年と残り続ける一冊になるからだ。なぜ彼女が今ここに立っているのか。なぜ彼は今こんな表情をしているのか。当の人からすれば、特に深い意味はないのかもしれない。けれども、そこには何か必然的な意味が在るような気がするから、妄想を交えながらも、どうにかして深く読もうとしてしまう。そうして勝手に腑に落ちては、共感を覚え、写真集に癒されるのである——。 2021年もたくさんの写真集がリリースされた。そのなかから、筆者が特に印象深いと感じた写真集を順不同で5冊紹介する。 今回選出した写真集たち 白間美瑠『REBORN』(ヨシモトブックス)/ND CHOW NMB48といえばグラビアだ。現役メンバーでも、昨年写真集をリリースした上

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    Bioegg 2021/12/28
  • 『ハコヅメ』が傑作“お仕事ドラマ”になった理由 不真面目さと真面目さの絶妙なバランス

    願わくば、そう 悲劇よりも喜劇よりも 見ていたいのは 奇跡のような当たり前を照らす この日常 ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日テレビ系)の主題歌、miletの「Ordinary days」が流れ出す瞬間が好きだ。自殺を仄めかす通報をする「常連さん」の当の自殺未遂、連続窃盗事件の犯人と彼にもらったイヤリングを懸命に探していた彼女の切ない顛末、認知症の夫を抱えたが介護疲れの果てに決行しようとした悲しい旅行。戸田恵梨香演じる藤聖子と、永野芽郁演じる川合麻依が交番勤務を通して向き合うのは、普通に生きようとしていたけれどどうにもならなかった人々の切ない事件が多い。事件のその先にも、彼らの日常は続いていて、藤や川合たちは、彼らのその先の未来へのフォローも忘れることがない。そんなヒロインたちを包み込むように流れ出す前述のフレーズは、まるで「プリキュアでもヒーローでもない」彼女たちの「祈

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    Bioegg 2021/09/09
  • ミカサのそばにいる男は誰? 『進撃の巨人』ラスト16ページに残された“5つの謎”を考察

    稿には、『進撃の巨人』(諫山創)の内容について触れている箇所がございます。原作を未読の方はご注意ください。(筆者) 諫山創の大ヒット作『進撃の巨人』が、6月9日に発売された第34巻で完結した。主人公のエレン、そして、ヒロイン・ミカサのそれぞれの“決断”を描いた見事なクライマックスだったと思うが、いくつかの謎は謎のままとして残されており、そのうちの最大の謎ともいうべき、ミカサが物語の終盤で幻視する夢についての考察は、以前、こちらの記事(『進撃の巨人』最終巻で描かれた「最大の謎」 ミカサの夢が意味するものとは?)で書いたとおりだ。 稿では、それ以外の――最終巻のラスト16ページで描かれているいくつかの小さな“謎”について、自分なりに解釈したことを書いてみたいと思う。当然、ネタバレ的な内容も含まれるので、原作を未読の方はご注意されたい。 なお、「最終巻のラスト16ページ」というのは、いわば

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    Bioegg 2021/07/27
  • 山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み

    1970年から1972年まで竹宮惠子と萩尾望都が同居し、そこに同世代の少女マンガ家「花の24年組」を中心とするメンバーが出入りして「大泉サロン」と呼ばれた借家。それは少年マンガにおける「トキワ荘」と並ぶ、少女マンガ文化におけるひとつの伝説だった。 萩尾望都の側から見た残酷な事実 『少年の名はジルベール』(小学館) 竹宮惠子が自伝『少年の名はジルベール』(小学館/2016)で「大泉サロン」時代の話を書くと、この伝説には新たなベクトルが加わり、より神話性が強まっていった。接近し過ぎた若い創作者同士の思わぬ齟齬。竹宮惠子はそれを天才・萩尾望都への自分の一方的な嫉妬として描いている。 萩尾望都の語り下ろしである『一度きりの大泉の話』(河出書房新社)は『少年の名はジルベール』そのものというよりも、竹宮のに対する反響で自分が被ったことへの返答として書かれている。これは単体で読む彼女の自伝というよりも

    山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み
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    Bioegg 2021/05/08
  • 『俺の家の話』ドラマ史に残る最終回 宮藤官九郎から“俳優”長瀬智也に捧げられた敬意と愛

    微妙に噛み合わない会話や、突然消されてしまう稽古場の電気。前半15分の違和感が、さくら(戸田恵梨香)の「亡くなったの」の一言で一気に回収されるCM前。まさかこんな展開が待ち受けているとはと驚くのも束の間、次から次へと描かれる秀逸な描写の数々に、宮藤官九郎という脚家の巧さと、俳優・長瀬智也に対するこの上ない敬意と愛情が表れつづけた『俺の家の話』最終話。これは長瀬の花道を飾る作品としても、純然と一のドラマとしても完璧な最終回であり、ただただ脱帽するばかりだ。 脳梗塞による危篤状態から、寿一(長瀬智也)の懸命な掛け声によって奇跡的に一命を取り留めた寿三郎(西田敏行)。そして大晦日の引退試合に向かった寿一。年が明け、寿一は新春能楽会で舞う「隅田川」の稽古に勤しむ。迎えた当日、地謡として参加する寿三郎はある違和感に苛まれる。門下生たちから「御愁傷様」と言われること、まだ到着していない寿一、寿一が

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    Bioegg 2021/03/30
  • 『チェンソーマン』漫画史に残る壮絶な描写とは? 最新刊は前人未到の領域へ

    予測不能の展開で読者を翻弄してきた藤本タツキの『チェンソーマン』(集英社)だが、11月4日に発売された第9巻で、物語は急展開を見せた。『週刊少年ジャンプ』で連載されている作は、悪魔が存在する架空の日を舞台にしたオカルトバトル漫画。 チェンソーの悪魔と契約した少年・デンジが、公安対魔特異4課のデビルハンターとして悪魔や魔人と戦う姿を描いた作は、圧倒的な描写力と先が読めないストーリーが話題となっており、毎週ジャンプが発売される月曜になると『チェンソーマン』に関連した単語がTwitterのトレンドワードに登場する。 藤本タツキ前作『ファイアパンチ』1巻 まだ、アニメ化されていない漫画が、SNSでここまで話題になる状況は異例のことで、あらゆる娯楽作の中で現在、もっともスリリングな作品が『チェンソーマン』だと言えるだろう。 もちろん、「ジャンプ+」で配信された前作『ファイアパンチ』(集英社、全

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    Bioegg 2020/11/12
  • 空前の『鬼滅の刃』現象 映画興行は「なりふりかまわない」新基準へ

    今週ほどこのコラムが書きにくい週はない。全国各シネコンの公開初日の異常なまでのスクリーン割り多さが明らかになった先週半ば以降、ソーシャルメディア→ウェブメディア→テレビという順番で、あらゆるところで話題の中心となっている『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の爆発的ヒット。今さら数字を上げるのも躊躇われるが一応。10月16日に公開された同作の初日金曜日の動員は91万507人、興収は12億6872万4700円。土日2日間の動員は251万人、興収は33億5400万円。オープニング3日間の動員は342万493人、興収46億2311万7450円。いずれも2位以下を大きく引き離して、歴代1位となる空前の初動成績を打ち立てた。 この数字は、先週末2位に初登場した『夜明けを信じて。』の約25倍。今年公開された『コンフィデンスマンJP プリンセス編』、『映画ドラえもん のび太の新恐竜』、『事故物件 恐い間取り』

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  • 『パラサイト 半地下の家族』はポン・ジュノ監督の過去作と何が違う? 「異物=人間」が煽る不安

    「半地下」の文字通り、半分が地下に埋まった家に住むキム一家(父:ソン・ガンホ、母:チャン・ヘジン、息子:チェ・ウシク、娘:パク・ソダム)。一家には金も職もなく、内職をしてギリギリの生活を送っている。そんな一家のもとへ、ひょんなことからIT企業の社長一家での家庭教師の仕事が舞い込む。この話をキッカケに、まずは息子が、続けて娘に、さらには父に母にと、キム一家は身分を偽って次々とパク一家の懐に忍び込み、「寄生」を始めるのだが……。 物語への言及はここで止めておこう。公式にネタバレ禁止が強くアナウンスされているし、あらすじを知らない方が確実に楽しめるからだ。ゆえに今回の記事では、ポン・ジュノという稀代のストーリーテラーの作風と、作が過去作品に比べてどう違うのか、どう面白いのかを書いていきたい。 ポンさんと言えば、恐怖、暴力、哀愁、孤独といったダークなテーマをユーモラスに調理する天才である。多くの

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    Bioegg 2020/01/17
  • 細田守と新海誠は、“国民的作家”として対照的な方向へ 2010年代のアニメ映画を振り返る評論家座談会【前編】

    細田守と新海誠は、“国民的作家”として対照的な方向へ 2010年代のアニメ映画を振り返る評論家座談会【前編】 年が明け2020年に突入。同時に2010年代という時代も終わりを迎えた。リアルサウンド映画部では、この10年間のアニメーション映画を振り返るために、レギュラー執筆陣より、アニメ評論家の藤津亮太氏、映画ライターの杉穂高氏、批評家・跡見学園女子大学文学部専任講師の渡邉大輔氏を迎えて、座談会を開催。 前編では、細田守や新海誠など、今や国民的作家となったアニメーション監督に注目。なお、後日公開予定の後編では、「ポスト宮崎駿」をめぐる議論の変容や女性作家の躍進、SNSとアニメーションの関係性について語り合っている。(編集部) 最初の地殻変動は2012年 ーー2014年に『アナと雪の女王』と2016年に『君の名は。』と、2010年代に入ってから、興行収入が200億を超える作品が出てくるように

    細田守と新海誠は、“国民的作家”として対照的な方向へ 2010年代のアニメ映画を振り返る評論家座談会【前編】
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    Bioegg 2020/01/12
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