電話や手紙で、子どものトラブル、たとえば、けんかをして叩かれたとか、嫌味なことを言われたとか、そういう時、保護者から電話あったり、連絡帳が届き、ときとて担任への批判となる。保護者の心配もわかるし、子どもも大変だと思うので、学校ではすぐに「対応する」。 まず最初、大抵は、当事者や関係者から話を聞くことからはじまる。しかし、もうすでに、忘れているとか、よくわからないという子どもが多い。本当に多い。自分に不利なことだから知らないふりをしている、忘れたふりをしている……と大人は思うかもしれないが、実際のところ、低学年ほど「はっきり」しない。「やったの?」と聞くと、「やっていない」と言い、「やったかもしれないのかな?」と聞くと「やったかもしれない」と応える。子どもたちの認識には、それぞれ、特徴やばらつきがある。そんなに詳しく説明できる子は少ない。 しかも、叩かれた本人さえもはっきりしないことも多い。