野党時代に「ミスター年金」として腕を鳴らした長妻昭厚労相だが、行政手腕は未知数だ=9月17日、厚生労働省 社会保障、実は苦手分野? 長妻昭厚生労働相といえば「ミスター年金」。鳩山内閣の中では、名を知られた存在の一人だ。だが、その滑り出しは決して軽やかとはいえない。 「最も重要なのは雇用を作り出すこと。社会保障を立て直すと同時に雇用も生み出したい」 8月の完全失業率が発表された2日朝。厚労省のロビーで報道陣の取材に応じた長妻氏は、厳しさが続く雇用情勢に対し、雇用創出の重要性を強調したが、具体策に関する質問には答えをはぐらかした。消えた年金問題追及の「切り込み隊長」だったころの歯切れの良さは影を潜めていた。 生活保護の母子加算の復活、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の廃止など、衆院選マニフェスト(政権公約)に盛り込まれた内容は実行を明言するが、具体策を問われると「早急に検討する」と慎重発言