ミニカップのこんにゃく入りゼリーの窒息事故は、どの省庁も規制するすべがない「すき間事案」だった。そうした消費者事故に対応するため、昨年9月に消費者庁が発足したが、検討は遅れ、有効な対策は打ち出せていない。 今年6月には、食品安全委員会がこんにゃく入りゼリーによる窒息リスクについて「餅より事故頻度は低く、アメと同程度」との評価をまとめた。だが、消費者庁は「餅は規制しないのになぜ、こんにゃく入りゼリーを」という疑問にこたえられるだけのデータを集め切れておらず、規制に踏み切るかどうかの結論を出せずにいる。 消費者庁は9月以降、マンナンライフの協力も得ながら、どんな形や硬さ、弾力ならリスクを減らせるかの「指標」を年内につくるべく実験を重ねている。その指標をもとにメーカーに改善を呼びかけ、法規制に近い対応策を出そうとしているが、作業は遅れがちだ。