だが国民の目を内向きにしていたそうした事情は大きく変化した。安倍首相は、その変化を背景に、今回のサミットでは、世界経済を牽引(けんいん)するための参加国間の政策協調や、自由世界の安全保障のための団結などで指導力を発揮し、世界の日本に対する期待をまた一段、高めることができた。世界を飛び回るその積極外交と合わせて、伊勢志摩サミットを、日本外交の覚醒を世界に印象づけるサミットにしたのではなかろうか。 サミット終了後、オバマ大統領は米国大統領として初めて原爆ドームを訪れ、広島、長崎の犠牲者を追悼した。日本政府も関係者も大統領に謝罪を求めなかったが、賢明だったと思う。両都市への原爆投下は、残虐な方法で無辜(むこ)の市民を大量虐殺する非人道行為であり、謝罪されても、誰も許すことができないからである。 その前提でだが、オバマ大統領と安倍首相が一緒に原爆犠牲者を追悼したのはとてもよいことだった。核兵器が二
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