京都大学発のベンチャー企業に、研究開発職の正社員として採用されたにもかかわらず、あとから「有期雇用」の契約社員扱いで雇い止めされたとして、京都市左京区の男性(39)が9月12日、会社を相手取り、正社員としての地位確認と未払い残業代など計約815万円の支払いを求めて、京都地裁に提訴した。 ●「助成金を得るための形式なもの」と説明を受けたという 訴状などによると、男性は、「正社員」の求人情報を確認したうえで、断熱材の研究開発をおこなう京大発ベンチャー企業「ティエムファクトリ」に応募した。2016年11月、同社から受け取った採用通知書には、雇用形態は「正社員」で、契約期間は「定めなし」と書かれていた。 男性は同年12月、エアロゲルという化学品の研究開発職として入社したが、その際に示された「労働条件通知書」には、契約期間が「定めあり」とされていた。会社側からは「契約期間ありとなっているが、正社員と