この間色んなことがあって、発信や報告をしなければと思うのに。茂道からの帰り道の夕陽がきれいで、今日出会った人を思い、書きます。 水俣のとなり町で生まれた方が一年ぶりに相談にやってきました。たった一年なのに、随分印象が変わっていました。時々顔を見せ電話をくれる患者の人たちが、六年前と、三年前と、一年前と比べてどんどんと症状が重くなっていき、私は途方に暮れています。 今日来た方は、水俣の魚を多食し、水俣病特有の症状を有しているにも関わらず、「対象地域外」ということで何の補償の対象にもならなかった方です。納得がいかず、その体を押して今、闘おうとしています。 来られた途端まくし立てるように話し始めました。「どこへ行っても、話を聞いてもらえんのよ」と言います。 メモを取るために、少し冷静になるために、数回席を立ち、また仏間に戻る度に目に入るお位牌の患者たちは、この光景をどんな風に見ているでしょう。