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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/lemon-stoism (6)

  • 論文数水増しによる業績評価について - 世界変動展望

    研究者が論文の重複発表を行う最大の理由は業績を水増ししたいからだろう。重複発表の論文をすべて業績リストに記載し見かけ上の業績数を高く見せかけて過大な評価を受けようとする。それは不適切だ。 具体的な例として井上明久東北大前総長の二重投稿があげられる。井上は現在まで二重投稿を理由に8編もの論文が撤回されている[1]。さらにJSTの第三者委員会の報告書によれば60編以上もの論文で重複があるという[2]。これらの論文は追跡評価用資料に載っていた論文リストに記載されていたもので、全748編中60編以上が重複していたという[2]。 [2]では「(追跡評価用)資料中の業績論文リストに多数の重複があることは不適切と言わざるを得ない。[2]」と述べられている。私もそう思うが、皆さんはどう思うだろうか。さらに井上はこれまで論文を2800編以上発表したという。そんなに発表できるはずがないから、少なからずギフトオ

    論文数水増しによる業績評価について - 世界変動展望
  • 材料の機械的性質の捏造、改ざん - 東北大学井上前総長事件 - 世界変動展望

    いつもデータの使い回し関連の不正ばかり扱っているので、今回は違う不正疑惑を紹介します。題材は井上明久東北大前総長が行った材料の機械的性質に関する捏造・改ざんです。昨年6月24日にApplied Physics Lettersの論文(以下APL論文)が二重投稿を理由に撤回となりました。井上はこの論文の筆頭著者です。 この論文は以前に重複データを別の実験条件に変更して、別実験の結果と偽装した捏造があったことを紹介しました[1]。実はこれだけでなく材料の機械的性質の捏造、改ざんもあったのです[2]。 (1)全ひずみ量、ヤング率の改ざん 結論からいうと、APL論文に記載されている材料の全ひずみ、ヤング率は以下のように改ざんされています。 図1 全ひずみ量、ヤング率の改ざん (一番上の行の値が真値)[2] この図は何かというと金属に圧縮試験をしたときの結果の一部です。全ひずみ量というのは圧縮して金属

    材料の機械的性質の捏造、改ざん - 東北大学井上前総長事件 - 世界変動展望
  • 上下逆などの細工ありの使い回し例 - 東北大学井上明久前総長事件 - 世界変動展望

    上下逆などの細工を施して使い回しを隠したいという著者の意思を感じてほしいという趣旨のために、今回は井上明久東北大学前総長の改ざん疑惑を紹介します。 まず実験条件の改ざんと上下逆さまの細工事例から。 図1 透過電子顕微鏡(TEM)写真の実験条件改ざん [1] 左側と右側の図は一見違いますが実は同じものです。それは次に説明します。ここでは実験条件が異なることを理解してください。 図2 上下を逆にして偽装した例 [1] 図2の左図は図1の左図を上下逆にしたものです。図2を見ると同じ写真ということがわかります。しかし、焼鈍条件は異なります。そうしたことは通常あり得ません。しかもデータの使い回しがわからないように上下を逆にする細工がなされています。実験条件の改ざんが推知されます。 次はデータの左右反転例です。 図3 SEM写真(物質の凹凸を表示できるもの)の偽装 [1] 左側の写真を上下逆さまにする

    上下逆などの細工ありの使い回し例 - 東北大学井上明久前総長事件 - 世界変動展望
  • 重複をごまかす手口 - 世界変動展望

    今回は論文の重複発表をごまかす手口を紹介します。まずはじめに、なぜこのような手口がとられるのか説明します。研究者の重要な評価対象に発表論文数があります。これによって採用、昇進、予算獲得などが決まるので、どの研究者も発表論文数を高くしようと考えています。そこで二重投稿といった不正にはしる研究者が出るのですが、二重投稿は不正行為です。 なぜ二重投稿が不正行為となるかといえば、業績水増しになることも理由の一つでしょうが、大きな理由に新規性のない発表をすることが挙げられます。論文や口頭発表では、総説論文等一部の例外を除いて、オリジナリティを求められるため原則として新規性のない発表はできません。 ではどうすれば論文数を高くできるのか?代表的な手口は次のものです。 (1)少しだけ新しい結果を加えて重複発表 図1 少し新規の結果を加えて重複をごまかす手口 [1] 図1のAPL論文(ジャーナルの査読付論文

    重複をごまかす手口 - 世界変動展望
  • センチメーター級直径のバルク金属ガラスの捏造について - 井上明久事件 - 世界変動展望

    井上事件の争点の一つにセンチメーター級の直径を持つ完全なバルク金属ガラス([1])の捏造がある。これには(1)(2)二つの論点がある。 (1)ガラス単相のセンチメーター級直径のバルク金属ガラスは当にできるのか? もともと井上事件の発端は2007年に広く配布された匿名投書である。この投書は井上らが作製したと主張するセンチメーター級の直径を持つ完全なバルク金属ガラスの再現性が得られないと主張するものだった。井上と張(北京航空航天大学教授)は1993年の論文で直径10mm , 16mmの円柱状バルク金属ガラスができたと報告した[2]。 図1 井上と張が発表した直径10mm, 16mmのバルク金属ガラス [2] 匿名投書に対する調査を行った調査委員会(委員長 庄子哲雄理事(当時))は論文の主張は「結晶の含まれない高品位の直径16mmの金属ガラス棒ではなく、結晶が均一に混じったガラスの形成」であり

    センチメーター級直径のバルク金属ガラスの捏造について - 井上明久事件 - 世界変動展望
    Carnot1824
    Carnot1824 2013/01/06
    "しかし、JSTの御園生委員会や東北大の有馬委員会の調査結果を見ると、大事にするのを避けたり井上を守ろうとしている印象も受け、必ずしも公正に調査をやっていない印象を受ける。"
  • 応力の原点を示さない応力ひずみ曲線の改ざん疑惑 - 井上明久事件 - 世界変動展望

    (1)改ざん疑惑データ 図1 応力原点を示さない応力ひずみ曲線、その1 [1][2] 皆さんは上のような応力ひずみ曲線を見てどう思うだろうか。私は一見してデータが不適切だとわかる。上図は応力が500MPa未満のグラフが削除されている。このようなデータの表示法は不適切だが、グラフの位置を見てこんなグラフになるはずがないと一見してわかる。例えば右側のグラフは500MPaでひずみが0%に近く、このまま応力を小さくすれば応力ゼロで負のひずみになる等、不合理なことが起きることは一見しただけで容易にわかる。データが操作されているのは明白で、来のグラフはもっと右の方から伸びているはずだ。 もう少し詳しく説明すると次のようなこと。 図2 応力原点を示さない応力ひずみ曲線、その2 [1][3] 図2は別な図であるが、これも応力500MPa以下が省略されている。そこで応力がゼロのところまでグラフを作成すると

    応力の原点を示さない応力ひずみ曲線の改ざん疑惑 - 井上明久事件 - 世界変動展望
    Carnot1824
    Carnot1824 2013/01/06
    "井上事件はこんな事例がわかってもいまだに東北大、金属学会、JSTは調査していないし、文科省も学振も放置している。いくらなんでも酷すぎる。"
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