平成27年春に開業を控えた北陸新幹線で2日未明、検査車両を使った走行試験が建設主体「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」により実施される。10年から建設が始まった長野以北で車両が走るのは初めて。 この日は長野-金沢約228キロのうち、軌道や架線といった設備が完成した長野と新駅「黒部宇奈月温泉」(富山県)を結ぶ約135キロ区間。車両はJR東日本の新幹線検測車「イーストアイ」で、線路や信号などの設備に異常がないか、停車を繰り返しながら走行する。 長野を2日午前1時半ごろ出発後、飯山(長野県)に午前4時、上越妙高に午前6時、糸魚川には正午、黒部宇奈月温泉には午後3時ごろ到着する予定。 開業後はJR東日本、西日本が開発した新型車両で東京-金沢を最高時速260キロ、最速約2時間半で結ぶ計画だ。
【吉村治彦】新幹線などの鉄道デザインで知られる岡山市出身の工業デザイナー、水戸岡鋭治さん(66)の最新作「ななつ星」が運行を始めて1カ月が過ぎた。九州を1周する寝台列車で、「日本流オリエントエクスプレス」と呼ばれる豪華な空間が話題を呼んでいる。そのデザインに込めた思いを、帰郷した水戸岡さんに語ってもらった。■高級旅館以上のレベル ――「ななつ星」のコンセプトは 20年くらい前、「九州一周の旅を列車でしたら楽しいよね」とJR九州に企画書を書いた。当時は反応があまりなかったが、その後、現社長から「ヨーロッパのオリエントエクスプレス以上のものを」と言われ、自分のこれまでの経験を総動員した。 車内は生活空間になるので、帝国ホテルや京都の高級旅館以上のレベルにしようと、素材、形、色、使い勝手、照明、音にまでこだわった。オリエントエクスプレスには有名なガラス工芸家の作品がたくさん使われているが、僕たち
博多駅は1889年、現在の地下鉄祇園駅(福岡市博多区)近くに九州鉄道の博多停車場として開業。移転後の1975年に山陽新幹線が乗り入れ、2年前には九州新幹線も全線開通。現在は1日約26万人が乗り降りし、駅ビルは多くの買い物客らでにぎわう。■駅と過ごした人生 博多駅とともにこの半世紀を過ごした人がいる。福岡市城南区の福島正広さん(77)。駅が現在地に移転した1963(昭和38)年に、博多ステーションビルに入社し、営業部門で長く仕事をして監査役を最後に退職した。その後、博多駅ビル名店街と博多駅地下街商店会の事務局に勤め、昨年10月に退いた。今も月に1、2回は駅に来る。 「一番の思い出は、開業の時です」と振り返る。50年前の12月1日は、駅ビル1階の名店街(現「マイング」)と地下食堂街の一番街のテナントの店舗の開店準備に追われる中で迎えた。今の地下鉄祇園駅近くにあった旧駅と違い、新駅は商業施設のビ
青森県津軽地方の冬の風物詩、津軽鉄道(五所川原市)の「ストーブ列車」が1日、運行を始めた。客車2両にはレトロな雰囲気のだるまストーブを2台ずつ設置した。 車掌が石炭をくべて回ると暖かさとともに、乗客らがストーブで焼くするめのにおいに包まれた。 ストーブのある列車は昭和5年の開業当初からあり、現在の車両は昭和58年に旧国鉄から譲渡された4代目。津軽を走り続けて30周年を迎えた。 この日の一番列車では乗客が、振る舞われたオリジナルの清酒「ストーブ酒」を片手にするめを頬張ったり、会話を楽しんだりした。 観光で訪れた東京都の主婦吉松明美さん(62)は「途中で降りる予定だったけど、とても心地よいので終点まで行くことにしました」と笑顔で話していた。運行は来年3月末まで。
災害時の線路点検などに欠かせないのが、ゴーカートのようなエンジンが付き、線路上を走る小型作業車「軌道自動自転車」だ。JR西日本は新たに、車体が分割できて運びやすい軌道自動自転車を導入した。 分割できない従来型は重さが約140キロあり、4人がかりでトラックから降ろし、線路に載せる。分割型は、保線請負会社「レールテック」(大阪市)が開発。車体やエンジン、座席など重さ13~67キロの部品に分かれ、運ぶのも2人で済む。組み立て工具も不要だ。 四輪駆動で時速は約30キロ。地震や豪雨などで営業列車を止めた場合、運転再開前に作業員が乗り込んで走り、設備を確認する。JR西は、徒歩の巡回より効率がよく、迅速な復旧につながるとして順次増やす方針。山陰線などに先行配備した。 (次回は8日に掲載予定)
【福留庸友】昨年10月に復元工事が終わったJR東京駅丸の内駅舎前で、高さ約13メートルの換気塔2基を約4メートルに切り下げる工事が進んでいる。換気塔は総武線と横須賀線の地下ホームを地上とつなぐ大事な施設だが、「観光名所の景観を損なう」との声があった。 JR東日本によると、丸の内北口にある換気塔は年内に、南口は来年2月ごろまでに切り下げ工事を終える。換気塔の機能も損なわないようにする。色もクリーム色から灰色に塗り直して目立たなくし、「首都の玄関口」の魅力を高める。
客車内でだるまストーブに火を入れる様子をカメラに納める鉄道ファンたち(30日午後6時55分、津軽五所川原駅構内で)=三上津与美撮影 津軽鉄道(五所川原市)は30日、津軽五所川原駅で、「4代目ストーブ客車襲名30周年記念」のイベントを行った。 ストーブ列車の客車として使用されている「オハフ形」1両、「オハ形」2両はいずれも1983年、国鉄(当時)から譲渡され、走り続けている。 この日は、同駅構内に客車3両を連結して展示。沢田長二郎社長は「皆さんの支援でこれら車両ができるだけ長く現役でいられるようにしたい」とあいさつし、客車の整備を担っている糸谷正彦機関区長に花束を手渡した。 客車の撮影会には鉄道ファンら約30人が集まり、線路に下りて熱心にカメラのシャッターを切っていた。東京都板橋区の会社員堀口幸祐さん(60)は「10年ほど前にストーブ列車に乗った時は雪がひどく、写真がよく撮れなかった。夜の撮
「出発進行」-。黄色い列車がゴトン、ゴトンと動き出す。いすみ鉄道(本社・千葉県大多喜町)の武石和行運転士(46)は、鉄道少年だったころの夢を実現した。 ◆鉄道大好き 「ちっちゃい頃から鉄道が大好きで。上野駅に行っては特急列車や寝台列車の写真を撮っていました」 青い制服、制帽姿の武石さんは笑顔で語る。大手通信会社に就職した後も、北海道や四国などに遠征。鉄道の旅を楽しんでいた。 転機は突然やってきた。平成22年の春だった。 「インターネットニュースで、いすみ鉄道が運転士を募集しているのを知ったんです」 説明会に参加した。当時、いすみ鉄道は経営状況が悪化していた。新規運転士を養成する余力がない。訓練費用700万円は自己負担という。 「2週間ずーっと考えました。これを逃したら運転士になるチャンスを失う。あとで後悔したくない。貯金があるので費用はなんとかなるだろう。独身なのでだれにも相談せず、決めま
トワイライトエクスプレスで異常音、JR北海道千歳線 車輪に傷 (11/30 20:20、12/01 01:45 更新) 30日午後2時15分ごろ、JR千歳線の白石駅付近を走行していた札幌発大阪行き寝台特急トワイライトエクスプレス(9両編成、乗客81人)で、乗客から異音がすると指摘があった。苫小牧駅で行った点検により、車輪の表面に複数の傷が見つかった。運行の安全に問題はないと判断し、列車は約40分遅れで大阪に向かった。 JR北海道によると、この列車は大阪発トワイライトエクスプレスとして26日に札幌に到着した際、計3両の一部車輪に同様の傷が見つかり、折り返し便を運休させて、札幌運転所で車輪の修理を行っていた。 同社広報部は「新たな傷も把握していたが整備基準の範囲内で、車両を所有するJR西日本と協議して走らせた」としている。 前の記事 次の記事
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