文:篠原諄也 写真:山田秀隆 ドミニク・チェン情報学研究者、起業家 1981年生まれ。博士(学際情報学)。NPO法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン(現コモンスフィア)理事、株式会社ディヴィデュアル共同創業者を経て、現在は早稲田大学文化構想学部准教授。一貫してテクノロジーと人間の関係性を研究している。著書に『フリーカルチャーをつくるためのガイドブック』(フィルムアート社)、『謎床』(晶文社、松岡正剛氏との共著)、監訳書に『ウェルビーイングの設計論』(ビー・エヌ・エヌ新社)など。 多言語の環境で育った生い立ち ――本書では娘さんの誕生をきっかけにチェンさん自身の生い立ちを振り返っています。チェンさんは幼少期から多言語の環境にいたそうですね。 私は母が日本人で父が台湾とベトナムのハーフなのですが、父は七ヶ国語を喋る人なんです。だから小さかった頃に父親が世界のあちらこちらにいる家族や親戚に電話