お笑い芸人のコントを見ても心から笑うことはない、そういう人間はじつは私以外にも結構いるのではないだろうか?そしてじっさい、相当数いたので、我々の感覚を説明し、相互理解を目指して記事を書く。 なぜ漫才は笑えないか他人を笑わせようと周到に用意し、舞台に立つ、その時点で、背後にある“作為”が透けて見え、シラけてしまい心から笑うことができない、これに尽きる。 私にとって、ユーモアとは与えられるものではなく、こちらから能動的に“見いだす”べきもので、要は一方通行であってほしい、そういう感覚が常にある。 もちろん、クスっと微笑が起こることはあるのだが、あくまでそれらは落語や笑点の延長上にある気がしていて、うまいとは思うも爆笑にいたることはまずない。とくに最近の漫才批評なども、往年の落語批評じみてきたな、と感じる。 この傾向を自覚した経緯もともと、この記事を書こうと思ったのは2024年末のM-1(漫才コ
