関美和が翻訳したジョン・キャリールー (著)「BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル 全真相」は2021年に出版されています。 「一滴の血液ですべての病気が診断できる」と大風呂敷を広げて、投資家から1000億円近くを集めたセラノスのエリザベス・ホームズに有罪判決が下されたのは2022年の年明けである。一時期のセラノスの企業価値は1兆円を超え、エリザベスは「ジョブズの再来」ともてはやされ、フォーブス誌のセルフメイド・ビリオネアのリストにも名前が載った。だがウォール・ストリート・ジャーナルの記者による丹念な調査報道でその嘘が暴露され、セラノスは破綻。エリザベスは詐欺罪で起訴された。 世間の多くの人は、なぜこんな途方もない嘘にたくさんの賢い人たちが騙されてしまったかを不思議に思うかもしれない。ここに、スタートアップにおけるガバナンスの難しさが集約されている。 Fake it t