(英エコノミスト誌 2013年5月25日号) ユーロ圏の回復――あるいは衰退――までの長い道のり ヨーロッパ人はとかく、欧州の危機を米国のせいにしたがる。しかし、数字を見ると、ユーロ圏が危機対応を誤ったことは明白だ。成長を取ってみよう。米国の経済生産は危機前のピークを超え、成長している。一方、ユーロ圏はまだ失地を回復できず、縮小している。 失業率はどうか。2009年には、大西洋両岸の失業率はともに10%だったが、現在は米国の失業率が8%を下回るところまで低下したのに対し、ユーロ圏では12%超まで跳ね上がった。要するに、ユーロ圏は設計がお粗末で、欧州の緊縮財政は厳し過ぎたということだ。 衰退を食い止められなければ1980年代の中南米に 指導者の無能さのツケを失業者が払わされている〔AFPBB News〕 欧州経済が入院患者だったら、医師は医療過誤で訴えられているかもしれない。欧州では、リーダ