大企業CEO(最高経営責任者)、銀行トップ、著名大学教授、経済官庁の高官など韓国の産業界、経済界を代表する「名士たち」が次々と2階に向かう。国会議員の姿もある。 平日の午前中に開かれたのは、大手経済紙「毎日経済新聞」が主催したトマ・ピケティ教授の講演会だった。ホテル最大の宴会場には650の座席が準備されたがあっという間に満席になった。すごい人気ぶりだ。 この日の講演会と、大学教授などの質問に答える討論会は「1%対99%」という刺激的なタイトルが付いていた。 ピケティ教授の講演は約1時間弱。 内容は、ほとんどが本の説明で、特に1930年代以降の欧米、日本について、経済成長率を資本収益率が上回り、所得の不均衡が進んだことをデータを見せながら説明してみせた。 講演の冒頭でピケティ教授は、「今回の本は、執筆時点でデータがなく、韓国については分析できていない。改訂版には盛り込みたい」と語った。 「韓