来たる4月1日、新しい元号が発表される。たった2文字であり、一定の法則性も認められることから、巷間その予想で持ちきりとなっている。 ただ気になるのは、今回その典拠に国書が選ばれるかもしれないと報道されていることである。 つまり、これまでのように中国古典の『易経』『書経』『史記』などからではなく、日本古典の『古事記』『日本書紀』『万葉集』などから、元号の文字が選ばれる可能性があるというのだ。 なるほど、現政権下であればいかにもありそうな話ではある。となると、保守派待望の、戦前にも使われていたような「超愛国的」な文字や部分が使われるのではないか、との心配も浮ばないではない。 「いやいや、さすがに安倍政権でも。候補を出すのは有識者だし……」。それはもっともな指摘だけれども、今日の情勢では完全に疑念を払拭できないのもまた事実。 そこで、たぶん選ばれないだろうが、しかし絶対に否定もできない、危うい「