ミュージアムデザイナーという肩書きを名乗る中原崇志さん。手がけた展覧会を見ると、毎月足を運ぶような美術展の会場構成を担当されており、アート界では極めて貴重な存在だと知る。昨年秋に知り合い、いま私のプロジェクトにも参画いただいている中原さん。百戦錬磨のなせる技か、引き出しの多さ、対応の柔軟さに信頼感が増す。この10年で大きく変わったのは、多くの方が美術芸術に感心を持つようになったことだ。しかし統計的には入場者は増加していない。こうした動向を受けて多彩な見せ方、展覧会の質を上げる役割を今後も担っていってほしい。