最新刊『臆病者のための裁判入門』(Amazon「在庫切れ」から「発送可」に復帰しました)から、事件の発端部分を掲載します。 ここから、2年半におよぶ民事裁判の迷宮めぐりが始まりました。 *********************************************************************** トムから最初に相談を受けたときは、こんな面倒な話になるとはまったく思わなかった。 トーマス(トム)・ニーソンはメルボルン生まれの28歳で、日本に来て5年になる。カナダ人の知人に紹介されて知り合ったのだが、英会話学校の教師をしながら通信教育でMBAを取得した努力家で、当時は大手コンサルタント会社の契約スタッフだった(現在は外資系IT企業の日本法人で働いている)。 相談の内容は、ほんとうにささいなものだった。 その年(2009年)の2月、トムは友人のバイクを運転中に事故
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