既存の瀬戸口論全般が全く得心のいかないものばかりで語る気もなかったが、人に説明できるかたちで見えた気もするので書いてみます。 今までの論に対する印象は一言、音楽が足りない。それを説明しないと伝わらないのだろう。 他人の論はあまりあさってないしちゃんと読んでないからてきとーに言うが、瀬戸口読解の観点は「生」「死」とか「希望」「無力」とかそんなん?それでは駄目だ。 『SWAN SONG』は音楽だから。 『SWAN SONG』の司を希望とか絶望で書くならまず「音楽」という観点を踏まえなければならない。「神」には手は届かない、触れようとする努力は無駄でしかない。しかし「音楽」は違う。ある種の人々は「音楽」に触れうる、あるいは「音楽」そのものになる。「音楽」を体現すると言ってもいいかもしれない。 司は幼少の天才であった頃に音楽に触れていた、おそらく。それを失った。その後も司は音楽に向かうが、音楽は触