非常に珍しくも,大河ドラマを見ていた年であった。見るようになったきっかけは,丸島和洋先生のtweetである。この歴史考証に関するコメントとセットで見れるなら,確かに面白かろうと思って見始めた。 私は三谷幸喜のそれなりのファンである。過去の映画は大体全部見ている(最新作の『ギャラクシー街道』だけ見ていないが,あまりの酷評っぷりに見る勇気がない)。『笑の大学』か『ラヂオの時間』あたりは人生で一番笑った映画ランキングベスト5に入れている。にもかかわらず今回ちょっと敬遠していたのは,『ギャラクシー街道』は無関係で,『清州会議』がぶっちゃけて言うと割りと微妙で,この人にちゃんとした史劇が書けるんだろうかという疑問が先立ったためである。結果から言うとそれは杞憂だったというよりも,三谷幸喜は明らかに『清州会議』の二の舞は避けていた。「真田丸」は時折「コメディ寄りすぎる」という批評を受けていることがあるが