略称『千桃』,発売は2016年。やっとレビューを消化できた。さて,本作を例えるなら,三つ星シェフによる超豪華フルコースを注文したら,前菜で白玉あんみつが出てきた。ワインには合わないなと思いながらも適当にあしらって食べ進めたら,メインディッシュの肉と魚はちゃんと一級品だった,という感じ。前半の学園・アイドルパートと政治・バトル・伝奇パートの食い合わせが悪すぎる。特に政治・バトル・伝奇の設定がこれだけ凝りに凝っているだけに,なぜ学園物をくっつけた。 以下,あまりネタバレなし。 未プレイの人向けの解説ついでに,本作の設定を整理しよう。本作は現実世界の日本っぽい国(皇国)とアメリカっぽい国(共和国)が存在し,舞台は概ね太平洋戦争敗戦直後の日本だと思ってくれればいい。ただし,日本神話っぽい神話に由来する「呪術」というファンタジー要素がある。 ・皇国は呪術で発展してきた呪術国家であり,呪術による巨大な