本を読んで居ると、「ロシア正教会がある時点以降、正教会の盟主になった」という表現を目にする事が多々あります。 ○ 1448年にロシア正教会が独立を宣言 ○ 1453年にコンスタンディヌーポリ(コンスタンティノープル、コンスタンティノポリ)が陥落 ○ 1589年にモスクワ総主教座がロシア正教会の首座主教座として承認されたこと 以上3点のうちいずれかの時点から、「世俗権力の後ろ盾を失ったコンスタンディヌーポリ総主教に代わり、ロシア正教会が正教会の盟主になった」と書かれている事があるのですね。 他の諸点では私も大いに勉強させて頂くような碩学ですら、このような間違いを本になぜかあっさり書いておいでの事がありますので大いに面食らいます。当惑するほど簡単に反証が挙げられる間違いなのですが、どこかに典拠があるのか、なかなかこの表現「ロシア正教会=正教会の盟主」は消えません。 今回は、これが間違いであるこ
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