講演する根岸英一さん=8日、ストックホルム、葛谷晋吾撮影講演する鈴木章さん=8日、ストックホルム、葛谷晋吾撮影 【ストックホルム=竹石涼子】ノーベル賞の授賞式を10日に控え、受賞者の記念講演会が8日、ストックホルム市内で開かれた。化学賞を受賞する米パデュー大特別教授の根岸英一さん、北海道大名誉教授の鈴木章さんらの話を聴こうと、会場には学生や研究者のほか、一般の人も多くかけつけた。 根岸さんはダークスーツに金色のネクタイ姿でにこやかに登壇。大きな身ぶり手ぶりで動き回りながら「米国留学中、テストはよくできたけど、実験が苦手な学生だったから、もっと簡便な方法はないものか、と考えた」と会場の空気をほぐしてから本題に入った。 「収率」、「効率」、狙った物質だけを作る「選択性」の英語の頭文字にちなみ、「Yes」な反応が大事だと持論を展開した。遅れて入場した妻のすみれさんが着席したときは、「妻です