沖縄タイムス 2013年3月26日 「旧日本軍 沖縄での軍法会議、性処罰ゼロ」 この記事で言及されている林教授の論文については入手次第またご紹介するつもりですが、記事のなかの「一方、中国の日本軍の軍法会議では強姦、略奪、住居侵入など住民に対する犯罪が裁かれていることが分かっている」という記述について。記者としては「他国民に対する性犯罪は処罰したのに……」という対比により、沖縄県民の人権を第32軍が軽視していたことを強調する意図があるのではないかと思います。また、中国大陸における日本軍の強姦、略奪等が軍法会議で処罰された事例があることも事実です。ただし、次の2点に留意が必要です。 まず中国戦線で実際に発生した対住民犯罪のうちどの程度が処罰されたのか、という問題。正確な比率など今となっては計算のしようもありませんが、中国戦線の広大さや展開していた部隊の規模などから推測するに「氷山の一角」を摘発