NHKの籾井勝人(もみいかつと)新会長が就任記者会見(25日)で語った旧日本軍の「慰安婦」問題に関する発言は、歴史的な事実とも異なり、成り立ちません。 籾井氏は「日本だけがやってたようなことを言われる。戦争をしているどこの国にもあった」とした上で、ドイツ、フランスなど国名を挙げ、「欧州はどこだってあったでしょう」など日本軍「慰安婦」問題を正当化しました。しかし、第2次世界大戦で軍が組織的・系統的に「慰安婦」制度をつくっていたケースは、日本とナチス・ドイツだけです。 日本の場合、「慰安所」設置の計画立案、ブローカー(業者)の選定・依頼・資金あっせん、女性集め、女性の輸送、「慰安所」の管理、建物・資材・物資の提供など、全面的に軍が管理運営したことが、旧陸海軍や政府の関係資料でも明らかになっています。1993年の河野官房長官談話でもこうした旧日本軍の関与を認めた上で、「強制的な状況の下での痛まし
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