2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の見直し前の計画で、設計を担当した女性建築家ザハ・ハディド氏の事務所と4社の設計チームが今年1月までに、総工費の大幅削減案を日本スポーツ振興センター(JSC)に提示していたことが8日、分かった。総工費高騰の原因とされたキールアーチの大幅な構造変更も含まれていた。前日7日に前計画の設計担当だったザハ事務所と日建設計が新計画の公募へ向けてチーム組成したことを受け、東京都の舛添要一知事はこの日、「キールアーチはどうするのか。(コスト上限の)1550億円に収められるなら、なんで前回できなかったのか」と疑問を投げ掛けた。 前計画の設計関係者が日刊スポーツの取材に、昨年末から今年初めまでに設計側は複数のコスト削減案をJSCに提示していたことを明かした。施工業者が見積もった総工費の最大額が約3300億円にまで膨れ上がったためだった。 昨年末には