タグ

ブックマーク / www.yorozubp.com (4)

  • 通貨偽造も「愛国的行為」

    昨年12月18日から六カ国協議が北京で開催され、それがきっかで19日に米朝間でバンコ・デルタ・アジア(BDA)実務協議がもたれた。北朝鮮は凍結解除を、米国は「偽ドル札・スーパーノート製造関係者の処罰と偽造ドルの銅板廃棄などの措置」を求めたとある。周知のように、六カ国協議はその後具体的成果もなく休会する。 世界中のほとんどの人は、北朝鮮がドル紙幣を偽造しても不思議ないと思っているのではないのか。というのは、この国が昔からいろいろ悪いことをしているからである。とはいっても、していないことまでしていると主張するのはよくない。1月7日付きフランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングで「スーパーノートの出所はCIA?」という記事を読んだ私にはそう思われた。 この記事を掲載したフランクフルトの新聞であるが、ドイツを代表するクオリティペーパーで、政治的には保守・親米的である。よりによってこの新聞が米国

  • いじめ根絶キャンペーンのまやかし

    今回は、誤解を恐れずに危険な「思想」について語ることにする。 いじめよる小中学生の自殺が相次ぎ、文部科学大臣あてに、いじめ自殺を予告する手紙が届いたことで、文部科学省と日中のほとんどすべての主要メディアが、いじめ根絶キャンペーンをはっている。朝日新聞は、小中学生に影響のある有名人を紙面に登場させ、いじめ体験とその克服法を彼らに語らせ、「いじめで死なないで」と訴えさせている。 いじめは、悪である。自殺に至らせるような悪質かつ陰湿ないじめは犯罪行為である。 しかしである。社会が一丸になって、いじめ対策をこうじれば、いじめを根絶できるとする、彼らのキャンペーンは理にかなったものではない。いじめは、人間社会のどこにでも普遍的に存在する現象である。小中学校だけの存在する現象ではない。会社社会にも、地域社会にも、老人ホームにも存在する現象である。社会の最小単位である家族社会にだって存在する。 小中学

  • 核の抑止力について

    北朝鮮核実験の後、ドイツのベルリンにあるシンクタンクSWPの核問題専門家オリバー・トレーネルトさんはインタビューで「北朝鮮が核による生命保険に加入した」と表現している。私は彼が昔ボンで別の機関の研究員をしていた頃何度か会って話をした。「核による生命保険」と彼がいうのは、今まで核保有国が他の国から攻撃されたことがなかったからである。周知のように、現在「核による生命保険」加入希望国が増加するばかりで核拡散防止体制が危機に直面している。 ■ 二番目に死ぬ選択 「核による生命保険」加入を希望するのは核に抑止力があると思うからである。核兵器保有国は攻撃されると核で反撃する可能性があり、その結果他国は攻撃をひかえる。これが核の抑止力で、次に核保有国と同盟関係にある国も抑止力の範囲、核の傘の中に入り攻撃されない。冷戦時代ソ連から脅かされていると感じていた西ドイツ国民は自国に駐留する米軍兵士をこの核の傘が

  • アメリカ版談合:ハリバートン

    「したたか」という言葉しか思い浮かばないようなことが起きている。 そこにはカネがついてまわる。金銭的強欲さを地球の裏側にまでとばし、人が死ぬのを横目で見ながら収益をあげる。 ハリバートンという会社の名前が世界中を駆けまわったのはイラク戦争前の2003年初頭である。副大統領のチェイニーが政権入りするまで経営最高責任者(CEO)を務めていた石油開発会社だ。当時、副大統領というポジションを利用して会社に利益をもたらせる癒着の噂は絶えなかった。さらに、メディアは戦争でカネを稼ぐ「死の商人」的な行為を糾弾しもした。ハリバートンは世界中から鋭い眼をそそがれ、不正は何もできないかに思えた。 戦争から2年たった今、メディアから「石油利権」という言葉はほとんど聴かれなくなったが、ハリバートンとその子会社KBR(ケロッグ・ブラウン&ルート)は、潮が音もなく満ちるように、イラク戦争を契機に多額の収入をあげていた

  • 1