早いもので橋下徹氏が政治の舞台に登場してからもうすぐ7年になる。この間に、大阪都構想をテコに一都市でしかない大阪の問題をナショナルアジェンダにし、地方政党「大阪維新の会」を創り、それを議員数53名を擁する国政政党「維新の党」に発展させた。好き嫌いはあろうが、稀にみるやり手の政治家であることを否定する人は少ないだろう。 筆者は、たまたま大阪生まれの大阪育ちである。10年前に当時の大阪市助役の大平光代氏に頼まれ、市役所の経営改革を手伝った。それ以来、故郷である大阪のまちの改革にずっと関わり、橋下徹氏には知事就任直後から助言をしてきた(2008年から大阪府の特別顧問、また2011年からは大阪市の特別顧問)。 そこで向こう数回にわたり、すぐそばで見てきた橋下改革の実像を紹介するとともに、その評価をしてみたい。 大阪は衰退する地方都市の先駆け 大阪は日本で第2の大都市である。 しかし、大阪は同時に、