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2009年3月10日のブックマーク (1件)

  • 獲物 - 猟奇への戒め

    闇の中で、蛙どもの鳴く声だけが響いていた。 老刑事は深い叢の中に身を潜めたまま、ときどき曲げた膝を片方ずつ静かに伸ばして、脚の感覚がなくなるのを防いでいた。いざというときに両足が使い物にならないのでは話にならない。特に今夜のような場合は文字通り致命的だ。 上着の下に防刃ベストとショルダーホルスターを着けているせいで暑苦しいことこの上ないし、隣では若い刑事が藪蚊に刺されるたびに小さな声で悪態をつく。すべてが気に障ることばかりだったが、かといって目の前の光景から視線を逸らすつもりもなかった。 彼らの眼前には一周600メートルほどの小さな池が広がり、周囲は深い林に囲まれている。木々の間にはふたりのほかにも数名の刑事が間隔を置いて身を隠していた。 池の周囲に巡らされた散歩道は、右手に見える小高い丘の中腹を横切りつつ登ってゆく舗装路へと繋がっていて、さらに丘の向こう側にある広大な運動公園へと続いてい

    獲物 - 猟奇への戒め
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    Delete_All 2009/03/10
    誰かのサブアカウントかな?