中国では、毎年たくさんの暴動が起きている。これらの暴動は単なる所得格差の拡大や生活上のストレスによる不満の結果だけではない。多くの事件は、市民の財産権が侵害されたことがきっかけだった。 2007年に、私有財産権が保護される法的根拠となる「物権法」が制定・公布された。「物権」とは財産権のことである。中国では、個人が所有する財産権を保護する法律は長年制定されていなかった。個人の私有財産が恣意的に侵害されても、被害者は法に訴えるすべがなかったのである。 だが「物権法」が公布されても、個人の私有財産権が必ずしも十分に保護されているとは言えない。むしろ私有財産権侵害関連の暴動事件が年々増加し、規模も急速に拡大している。 こうした現状を踏まえて考えれば、私有財産の所有権が保護されるかという問題は、1つの法律が制定されただけでは解決につながらない。 自然の法則に反した「大河没水、小河乾」 振り返れば、「
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